きょうの診察室

Vol.36

おかあさんもおとうさんもおだいじに

家族で風邪をひいたり、胃腸炎にかかったりする季節です。
子どもを連れてくるご家族も、ゴホゴホ、ズルズル。
「家族じゅう全滅です」という方もちらほら。

ほかに子どもを病院に連れてくる人が誰もいなくて、
ご家族自身の具合が悪い中で受診をするのはとても大変だと思います。
さらに、胃腸炎で経口補水法を指導され、
「ペットボトルのふたで少しづつ10分おきに確認し云々、、」
を、自分もげーげー吐きながら実践するのは容易ではないと思います。

救急受診の帰り際に、
「お母さんも大変な中、連れてきてくれましたね、
でもご自身も、お大事にしてくださいね、無理をしないで」
と伝えると、
はっという顔になり、そのあと空気が緩み、ふっと笑顔が出る家族が結構います。
ああご家族が、自分のことをさしおいて、子どものことを心配して緊張しておられたのだなと、感じる瞬間です。

子どもの状態はケアする人の状態によって大きく左右されます。
だから、周囲の人の健康を気にするのは大切なことです。
また、それ以上に、家族自身が「大切にされている」と感じると、子どものこともまた大切にすることができるとわたしは信じています。
思いやりは伝播するものです。

お子さんは大切。でもあなたのことも大切。
そこに優先順位はないし、だからこそ、わたしたちがサポートします、というメッセージを、この時期だからこそ伝えられたらと思っています。

(小児科医 山口有紗)

山口先生のきょうの診察室への想いについてはこちら。
https://www.kidsrepublic.jp/pediatrics/today/detail/vol00.html



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<プロフィール>

小児科医師。専門は子どものこころ。
目指しているのは、「子どもとその周囲が、少ししんどいときにこそ、安心してつながることのできる社会」。
高校を中退後、単身渡英し、ロンドンのインド人病院でボランティアを行う。
帰国後は京都で働きながら児童養護施設や不登校の子どもとかかわる。
大学入学資格検定に合格後、立命館大学国際関係学部で開発支援や母子保健を学び、約30の国や地域を歴訪。
卒後山口医学部に編入し、医師免許取得。国立国際医療研究センター病院小児科コース研修医、東京大学医学部附属病院小児科、茅ヶ崎市立病院小児科を経て、2017年4月より国立成育医療研究センターこころの診療部や児童相談所などで子ども・家族のこころの診療に従事。
診療の傍ら、子どもに関わる多様な専門家がつながるコミュニティ「こども専門家アカデミー」を主宰している。

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