おこもり生活も長くなり、不規則な生活になりがちな子どもたちの救世主として最近話題になっているのがご家庭の中で流通させる通貨「おうちペイ」です。先日こちらでも、「リバプーおうちペイ」という台紙をご提供しましたが、ご活用できていますか?
おうちペイをはじめてみたいけれど、うまく活用できる自信がない。あるいは、使ってみたけれど、思うように続けられない・・・というご家庭も少なくないかもしれません。
今回は、そのようなご家庭に取り入れていただきたい4つのポイントをご紹介します
① 「最初はできなくて当然」という心の余裕を持つ
自宅にいる時間が長くなると、子どもたちに「規則正しい生活を送らせたい」という思いが大きくなるものです。
ときには、お子さまが約束通りに実行できず、イライラしてしまうこともあるでしょう。おうちペイ導入の結果を急がず長い目で見て、最終的にお子さまが自ら進んでできるようになることを目標にしましょう。先月より今月。今月より来月と、少し気長にお子さまの成長を見守ることができると良いですね。
② できたことを思い切りほめる
おうちペイのスタートの時期は、できなかったことをとがめるより、できたことを思い切りほめる期間としましょう。
保護者の方は気負い過ぎず、「おうちペイの計算を間違えたり、忘れる日があったりしたら教えてね」とお子さまを頼る一面を見せることがポイントです。そうすることで、お子さまの主体性が高まり、親子の信頼関係もより深まります。
③ ワクワク感を大切に
おうちペイを楽しく続けるために大切なことは、お子さまにワクワク感を持たせることです。
例えば、もらったおうちペイを棒グラフに書き出して目に見える形にする工夫などが挙げられます。
あるいは、「ギャグで家族を笑わせる」「歌を歌ってみんなを癒す」など、お子さまの得意なことでもおうちペイがもらえる工夫をしてみると良いでしょう。
④ 貯金、寄付制度を導入する
金銭教育の一環としておうちペイを活用したい場合には、「貯める」や「寄付する」など消費以外のお金の使い方もルールに含めることがおすすめです。
貯まったおうちペイを一週間預けると利息がつくなどのアイディアも良いですね。
また、寄付をした場合には、「一緒にトランプをしてもらえる」「手作りおやつを作ってもらえる」など、保護者の方が、時間があったらしてあげたいと思っていたことをお礼の品にするのはいかがでしょう。もちろん無理なく続けられるお礼にしましょう。
いかがでしたか?みなさまのご家庭の状況に合うポイントは見つかったでしょうか。誰かの役に立ち、喜んでもらうために努力をする。その経験が、子どもたちを成長させます。おうちペイは、お金の稼ぎ方を学べるだけでなく、自分の取り組みにより感謝してもらえたり、自分が働いたことが助けになったりするということを学べます。お子さまに渡すおうちペイに、保護者の方からのたくさんの「ありがとう」がそえられることを願っています。
●この記事を書いた人
野村智恵(のむら ちえ)ファイナンシャルプランナー
3児の母。子育てを経験したからこそ伝えられるメッセージがあると確信し【おかねのちえ塾】を立ち上げる。お金のことが自己責任の時代となった今、「お金に振り回されない心豊かな人生」を送るために必要な次世代のためのお金のリテラシーを発信している。