きょうの診察室

Vol.22

にゅういんしてよかったこと

退院前に、子どもとがんばったことをふりかえります。

「そうだね、ほんとにいろいろのりこえたんだね。一番大変だったことは何だったかな」

いろいろでます。
「ちっくん」「てんてきがくっついていたこと」「やさいがまずかった」
とかいろいろ。

「そうだね、大変がたくさんだったかな。じゃあ、入院して、これはよかったな、と思うことはあるかな」

「げんきになった」「いっぱいゲームした」「かってもらった」
「パパといっぱいいっしょにいた」
「ママとね、、、(はにかみ)ないしょ」

入院患者さんに家族が付き添って一緒に寝泊まりができる病院では、ご家族が「普段こんなに子どもとゆっくりしたことがなかった」
とおっしゃることもしばしばです。

子どもにとっても、つらい入院だけれど、
普段忙しいお父さんやお母さんやおじいちゃんやおばあちゃんがそばにいてくれて、
ひまだねーと言いながら一緒に遊んだり話をしたりする時間は、
とても大切で互いに勇気をくれるものなのだと改めて思います。

また、日々忙しすぎる子どもと忙しすぎるご家族が、
入院しなくても、一緒にゆっくりできる日本であったらな、と、願っています。
元気なときに一緒に向き合うと、またべつの「よかったこと」が、
きっと生まれるんじゃないかな、って。

(小児科医 山口有紗)



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<プロフィール>

小児科医師。専門は子どものこころ。
目指しているのは、「子どもとその周囲が、少ししんどいときにこそ、安心してつながることのできる社会」。
高校を中退後、単身渡英し、ロンドンのインド人病院でボランティアを行う。
帰国後は京都で働きながら児童養護施設や不登校の子どもとかかわる。
大学入学資格検定に合格後、立命館大学国際関係学部で開発支援や母子保健を学び、約30の国や地域を歴訪。
卒後山口医学部に編入し、医師免許取得。国立国際医療研究センター病院小児科コース研修医、東京大学医学部附属病院小児科、茅ヶ崎市立病院小児科を経て、2017年4月より国立成育医療研究センターこころの診療部や児童相談所などで子ども・家族のこころの診療に従事。
診療の傍ら、子どもに関わる多様な専門家がつながるコミュニティ「こども専門家アカデミー」を主宰している。

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