産婦人科オンラインジャーナル

2024.02.29

お友達と一緒に遊ぶのはいつ頃から?~遊びの種類と見守り方~

「うちの子、お友達と全然一緒に遊ばない。大丈夫かな?」と心配している声をよくお聞きします。親としては、公園などでお友達を作って仲良く遊んでほしいと思っていることでしょう。しかし、実はまだ1歳や2歳の子どもは、友達と一緒に遊ぶ段階ではありません。今回は、子どもの遊びがどのように変化していくかについてお話しします。

■子どもの遊びは年齢と共に変化する

子どもの生活は、遊びでできているといってもいいくらい遊びに満ちています。子どもの遊びは、学びであり発達の場です。単に人と一緒に遊ぶことを指してはいないのです。

バーテンという研究者が、集団への参加度という観点から、子どもの遊び方を6つのタイプに分けました。年齢と共に遊び方や子ども同士の関わりが変化していくことがわかります。

【子どもの遊びの6つのタイプ】
1)遊びとはいえない行動
興味を引くものがあれば関心を示すが、そうでなければ自分の身体をいじっている。

2)一人遊び(2~3ヶ月頃から)
話せる距離に他の子どもがいるが、その子どもたちとは違うおもちゃで遊び、一緒には遊ばない。

3)傍観者遊び(2~3歳頃)
他の子どもの遊びを見て大半の時間を過ごす。その子どもに話しかけたり関わりを見せたりするが、遊びに参加しようとはしない。

4)平行遊び(2~3歳頃)
1人だけの独立した遊びで、他の子どもたちは近くで同じ遊びをする。一緒には遊ばず、自分の遊びを他の子どもに見せたり話したりしない。

5)連合遊び(3~5歳頃)
他の子どもたちとの間に共通の遊びや興味、仲間意識がある。一緒に遊び、会話やおもちゃの貸し借りもできるが、遊びの中で役割分担はない。

6)協同遊び(5歳頃)
集団遊びで、リーダー的な存在、役割分担などがある。

■遊びの種類もいろいろあります

どんな遊びがあるのか大まかに分けたものをご紹介します。機能遊びは、手先の感覚や器用さ、想像遊びは模倣・役割の理解、構成遊びは空間や協調性、受容遊びはその遊び自体を楽しむ、ゲーム遊びは規律というふうに生きていく上で必要な能力を獲得しているのです。

【子どもの遊びの種類】
・機能遊び:感覚機能や運動機能を使う遊び。触る、ものを入れる、紐通しなど
・想像(象徴)遊び:ごっこ遊びや劇遊び
・受容遊び:絵本を読んだり、テレビを見たりする遊び
・構成遊び:積み木や粘土遊び、作ったり描いたりする遊び
・ゲーム遊び:ルールがある遊び

■まわりのお友達に興味を示すまで見守る

遊びの段階を見ると、1~2歳ではまだお友達と一緒には遊べなくても問題ない時期だということがわかりますね。親が一緒に遊び、周りのお友達に興味を示すのを待ちましょう。遊び方にも個性が出てきます。親は、子どもがそのときに興味を持った遊びができるように環境を整えて、見守ることができるといいですね。

子どもにとって遊びは、学習したり発達に必要な能力を身につけたりする大切な行動です。段階を経て遊び方も変わるため、お友達に興味を示すまで見守ってあげましょう。

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(助産師 河井恵美)

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