妊娠中に美容院へ行って、ヘアカラーやパーマをする際、赤ちゃんへの影響が気になる方もいらっしゃると思います。
産婦人科医師の立場から、妊娠中の美容院利用についてお伝えしたいことをまとめました。
■美容院は一般的な頻度であれば問題なし
美容院では、ヘアカラーやパーマを行うときに化学物質を使用しています。
海外での研究で、ヘアカラー剤やパーマ剤に含まれている化学物質を皮膚に塗っても赤ちゃんの奇形をもたらすことはないと報告されています。また、日本で行われた研究で、妊娠中にヘアカラーを1~3か月に1度行っても、赤ちゃんの死亡率は上昇しないことがわかっています。
以上のことから、一般的な頻度であれば妊娠中にヘアカラー剤を使用しても赤ちゃんに影響しない、と考えられます。
■妊娠中の美容院は体調の変化に気を付けて
美容院へ行って、ヘアカラーやパーマをすることで赤ちゃんへの影響はないと考えられますが、お母さん自身に影響することはあります。妊娠中は皮膚が敏感になりやすいので、妊娠前は問題なく行えていたヘアカラーやパーマ、シャンプーでも、妊娠中はかぶれてしまうこともあります。
もし、美容院でいつもとちがうな、と感じたら美容師さんに相談してください。
また、妊娠中は美容院特有のにおいで気持ち悪くなってしまったり、シャンプーをする際の仰向けの姿勢で具合が悪くなってしまったりすることもあります。
美容師さんには妊娠中であることを伝え、無理をしないことが大切です。
うまく自分の体の変化とつきあって、楽しく妊娠生活を送れるといいですね。
産婦人科オンラインはこれからも妊娠中・産後の不安や疑問を解決するために情報を発信していきます。
(産婦人科医 大村美穂)
・Int J Environ Res Public Health.
・Toxicol Appl Pharmacol.
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