「いつ卒乳しようか」と迷う方が多くいます。子どもとお母さんの卒乳のタイミングがちょうど合えば理想的ですね。 ですが、お母さんがそろそろ卒乳したいと思っていても子どもがそうではない場合、計画的に卒乳していく方法があります。できるだけ親子に負担の少ない方法をご紹介します。
■子どもの準備は良いか確認する
卒乳する前に、まず離乳食の進みが良いかどうか確認しましょう。
1歳以上の場合は、だいたい順調に進んでいれば、計画的な卒乳を行っても大丈夫でしょう。
1歳未満の場合は、場合によって栄養が足りなくなることがありますので、母乳の代わりにミルクが必要になる可能性があります。
離乳食の他に、子どもの健康状態、発育状態などに問題がないかどうか確認しましょう。不安な場合は、医師や助産師に相談してくださいね。
■授乳回数を少しずつ減らす
まずは、2-3日に1回を目安に授乳回数を減らしていきます。授乳回数を減らしていく過程で、子どもがより欲しがったり、乳房の張りや痛みが強かったりするなどの問題がなければ、また2-3日かけて授乳回数を1回ずつ減らします。そうしていくうちに、母乳に関するホルモンの分泌も減り、母乳量も減っていきます。
だんだんと授乳回数を減らしてき、最後の1回になったら、いよいよ卒乳となります。その日をいつにするか、子どもと決めてもいいですし、お母さんのスケジュールによって決めることもできます。
2-3日に1回の授乳回数を減らすことで乳房の張りを感じたら、乳房が軽くなる程度搾って乳房を冷やしてみましょう。
授乳回数を減らしているときに、乳房の痛みや張りが強い場合は助産師に相談することをおすすめします。
■卒乳時は搾乳のタイミングがポイント
最後の授乳をやめた後、乳房の張りや痛みを感じるときは搾乳をします。
乳房から母乳が出されると、また母乳を作ろうとしてホルモンが分泌されますので、頻繁に搾乳しないようにしましょう。
卒乳時のケアとしての搾乳方法をお伝えします。
一番最後の授乳からできるだけ期間をあけて搾乳するのが理想です。これ以上搾らないでいると乳房が痛くなってきそうなら、その時点で搾乳します。
個人差がありますが、搾る時期は最後の授乳から1~3日後のことが多いようです。搾乳後は保冷剤で乳房を冷やすと良いですが、寒いと感じる場合は冷やさなくても大丈夫です。
その後また乳房が張るなら搾乳しますが、以前よりも搾乳をしない期間が長いといいですね。
例えば、最後の授乳から2日後に搾乳したとします。
その後はさらに3日後、またさらに5日後……というように、より長い期間搾乳しなくても乳房の張りや痛みがない場合は、順調だと考えて良いでしょう。
やわらかい乳房となり、張りや痛みを感じなくなったら卒乳完了です。乳房内には少しの母乳が残りますが、自然に出ていくか吸収されていきます。
自分で最後に搾ってみて、終了しても大丈夫です。最後に助産師のチェックを受けたほうが安心するようなら、みてもらいましょう。
卒乳が終わって3ヶ月たっても母乳が分泌される場合は、ホルモン分泌に問題がある可能性もあるため、内科受診をおすすめします。
できるだけ親子に負担の少ない計画的な卒乳方法をお伝えしました。卒乳に関しては、親子の状態によって様々な方法があり、子どもの反応も色々です。
卒乳を進めている間に乳房がとても硬い、痛い、発熱などの症状がある場合は、我慢しすぎずに受診をおすすめします。
自分たち親子に合う卒乳方法を知りたい場合は、助産師に相談してみてくださいね。
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(助産師 河井恵美)
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