産婦人科オンラインジャーナル

2019.02.12

妊娠中や授乳中に風邪になったときの対処法

どんなに気をつけていても、風邪をひいてしまうことはあります。妊娠中や授乳中の場合、どんな薬を使っていいのか不安になると思います。妊娠中や授乳中に風邪をひいたときの対処法や薬を使うときの注意点についてご説明します。

■妊娠中や産後は免疫力が落ちており無理は禁物です

妊娠中や授乳中に風邪をひいてしまったとき、大切なのは「水分をしっかりとって休む」ことです。妊娠中や産後は体の免疫力が落ちていて、風邪が悪化しやすくなっているので無理は禁物です。授乳中は特に脱水になりやすいので、いつもより多く水分をとりましょう。

病院から処方される薬も、ドラッグストアで売っている薬も、「100%絶対に安全なもの」はありません。使い方を間違えると、薬の悪影響が出てきます。使用する前に産婦人科医・助産師・薬剤師に確認するようにしてください。産婦人科オンラインで産婦人科医に相談することも可能です。

■妊娠4週から15週は特に薬に注意しましょう

妊娠2ヶ月~4ヶ月(4週~15週)の間は、赤ちゃんの体が作られているときなので、薬を飲むときは特に注意が必要です。

熱冷ましや痛み止めは、種類によっては短期間の使用は可能です。「アセトアミノフェン」は安心して使用できますが、ロキソニン、ボルタレン、イブプロフェンなどの「非ステロイド性消炎鎮痛剤」は、羊水が少なくなるなどの副作用が起きうるのでなるべく避けましょう。

抗菌薬では、ペニシリン系やセフェム系抗生物質は、奇形などのリスクはかなり小さく安全に使えると言われています。

■授乳中でも安全に使える薬はたくさんあります

アセトアミノフェンも非ステロイド性消炎鎮痛剤(ロキソニン、ボルタレン、イブプロフェン)も、授乳しながら安全に使用できます。

抗菌薬では、ペニシリン系やセフェム系抗生物質は、授乳には問題ないと言われています。ただし、むやみに抗生物質を飲むと耐性菌が生まれてしまう危険性があるので、自己判断で内服せず、医師から処方されたときだけ飲むようにしましょう。

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(産婦人科医/助産師 柴田綾子)

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