突然びくっとしたり、手や足をわなわなふるわせたり、小さいお子さんの思わぬしぐさに、どきっとすることがありますよね。「これってけいれんなの?」「受診するべき?」そんな疑問にお答えします。
■顔色が悪い、目線が合わない、持続する、繰り返すぴくつきは要注意
もしもぴくつきの最中に、
・顔色が悪い
・刺激に反応しない
・目が左右に寄ったり目線が合わない
などの状態が続くようであれば、けいれんの可能性が高いため、受診が必要です。
規則的で連続したぴくつきが5分以上持続する場合は、救急車を呼びましょう。
また、一回の持続時間が短くても、毎日のように何度も繰り返し現れる場合は、病院で相談して下さい。脳波などの検査が必要になることがあります。
■寝入り際のぴくつきは「入眠時ミオクローヌス」
ここからは、心配のないタイプのぴくつきについて、いくつかご紹介します。
寝入り際に「びくっ」とすることは、私たち成人も時々経験すると思います。入眠時ミオクローヌスという病気ではない生理的なもので、小さいお子さんには特に強く現れることがあります。ぴくつきが単発で、睡眠中だけであれば問題ありません。
■新生児の手足のぴくつきは、多くは生理的なもの
生まれて間もない赤ちゃんは、脳からの指令経路がまだ未熟なため、不規則な筋肉の動きや、モロー反射などの原始反射で、びくびくっとすることが少なくありません。しっかり母乳・ミルクが飲めて、すやすや眠れていれば、ほとんどは心配いりません。
■興奮したり食事中のふるえは「身震い発作」
食事中に多いのですが、何かに興奮した際に、肩をすくめて手や顔に力が入って数秒間震えるようなしぐさは、身震い発作といって、乳児期に時折出現します。病的なものではなく、年齢とともに目立たなくなります。
いかがでしたか?判断に迷うようであれば、できればお子さんの様子を動画に撮って相談してみてくださいね。
小児科オンラインはこれからもお子さんの発達や成長に関わる問題を解決するために情報を発信していきます。
(小児科医 渡辺 麻美)
Peter W. Kaplan, Robert S. Fisher「てんかん鑑別診断学」
便利でお得なキッズリパブリックアプリのダウンロードはこちら。
もっと見る