子どものちょっとした爪トラブルはよくありますよね。病院に行くほどでもないけれど、どうしたらいいか悩んでいませんか。
この前編では爪に関してよく寄せられるトラブルを解説し、後編では指先にやさしい爪の切り方を紹介します。
■皮膚の一部である爪については小児科や皮膚科で相談できます
爪は根元の細胞で作られ、指先に向けて伸びていきます。出来立ての爪は白く、その部分を爪半月といいます。指の細胞から水分が与えられると透明になり、先端で指から離れるとまた白くなってきます。爪半月は多くても少なくても病気ではありませんので心配しないでくださいね。
爪は指先の保護や支えの役割があり、ものをつまむことや歩く助けにもなっています。透明なので指先の血管の様子がよく見え、体調のバロメーターにもなりますね。
皮膚の一部である爪について困った時は、小児科や皮膚科で相談しましょう。指先のケガなどで爪も一緒に傷つけたような場合は整形外科が良いでしょう。
■赤ちゃんの爪の反り返りは成長とともになくなります
爪の反り返りはスプーンネイルともいいます。まだ歩けないくらいの子どもは裸足で過ごすことが多く、ハイハイでつま先に力がかかるため爪が反り返ることがありますが、心配ありません。立って歩き、靴を使用するようになると自然に治ります。
■2枚爪には保湿剤を塗り、靴の大きさもチェックしましょう
爪の先が2枚になることを2枚爪といいます。根元から2枚生えるものは2重爪といい別のものです。2枚爪の原因には乾燥と外的な刺激があります。
お家でのケアとしては、爪の割れた部分をテープで保護したり切り取ったりして、ひっかからないようにした後、保湿剤を塗ってみましょう。
また、靴の大きさもチェックしてみてください。靴が小さければ交換しましょう。爪先で蹴る歩き方や、すった歩き方をしていないかもみてみましょう。歩き方が気になれば健診や小児科オンラインでご相談なさってくださいね。
■手足口病の後に爪が剥がれることがありますが自然に治ります
原因ははっきりしていませんが、手足口病のウイルスの感染後に爪が剥がれることがあります。治った頃に剥がれることがあるので、びっくりするかもしれません。まずは無理に剥がさず、ひっかからないように浮いてきた部分のみを切り取って、生え変わるのを待ちましょう。
小児科オンラインはこれからもお子さんの爪、皮膚に関わる問題を解決するために情報を発信していきます。
(小児科医 金澤結)
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