小児科オンラインジャーナル

2022.01.22

ニキビができたときの対処法

顔周りを中心にニキビ(医学的には、尋常性ざ瘡、じんじょうせいざそう、と言います)ができ始めると、お子さんも気にし始めると思います。

特に思春期に入ると顔にぼつぼつと目立つ発疹ができるため、気にして隠そうとしたり、人と会うのを避けたりするようになってしまうこともあります。

今回、ニキビの原因や自宅でできるケア、受診の目安についてご紹介します。

■ニキビの原因はアクネ菌による炎症

ニキビは、毛穴にたくさんの皮脂がたまり、アクネ菌という細菌が増えることで炎症がおこり、ボツッとした発疹ができます。進行すると発疹の中央に膿みがたまります。

炎症が強くなると、発疹の周りの皮膚がダメージを受け、ボコボコした瘢痕(はんこん)となってしまうことがあります。

皮脂の出やすい眉間やおでこ、口やあご周り、頬(ほほ)にできやすく、背中や胸にもできることがあります。
ホルモンバランスの変化によって皮脂の分泌が増えるため、思春期に最もできやすく、成人以降は徐々に減っていきます。

■自宅でできるニキビ予防

(1)生活リズムを整える

睡眠不足、偏った食事、過剰なストレスなど生活習慣が乱れることでも、皮脂の分泌は増えてしまいます。バランスのよい食事、早寝早起き、適度な運動など規則正しい生活を心がけましょう。

(2)洗顔は優しく1日2回程度

スキンケアの際、過剰にクレンジングをすると、必要以上に皮脂を取り除いてしまったり、こすりすぎたりして皮膚を傷つけてしまいます。洗顔は1日2回程度にしましょう。強くこする必要はありません。優しく泡立てた洗顔料をのせるような感覚で洗いましょう。

自分でニキビをつぶしたり過剰に触ったりしないようにしましょう。

(3)便秘のコントロール

便秘があると腸内に悪玉菌がたまってしまうことでニキビができやすくなる、という説もあります。

便秘がある場合、水分や食物繊維を多めにとる、トイレに座る時間をしっかり作る、適度な運動をする、など便秘の対策をしてみましょう。

■ニキビはひどくなくても気になったら早めに受診しましょう

ニキビの炎症が続くと、広がったり、膿みが増えたりしてしまい、跡が残ってしまうことがあります。

気になったら、躊躇せず早めに皮膚科や小児科を受診しましょう。

症状に合わせて、様々な治療薬や薬以外の治療法があります。

例えば、毛穴のつまりや皮脂のたまりに効果のある塗り薬や、膿みが強い場合には抗菌薬の塗り薬や飲み薬、膿みを押し出す処置やピーリングなどです。まずは受診をして相談してみましょう。

小児科オンラインはこれからもお子さんの発達に関わる問題を解決するために情報を発信していきます。
(小児科医 竹下淳子)



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