小児科オンラインジャーナル

2020.03.27

やらなくてもいい?子どもの耳掃除

外来で時折保護者の方から「耳垢をとってもらえますか?」、「子どもの耳掃除はした方が良いですか?」と聞かれることがあります。

今回は小児科医の視点から子どもの耳掃除に関してお伝えしたいと思います。

■耳掃除は必ずしも必要ではありません

結論からお伝えすると、耳掃除は必ずしも必要ではありません。耳垢は鼓膜の生え替わり(鼓膜は爪のように日々新しくなっています)や外耳道(耳の通り道)の皮膚や分泌物であり、耳は自然に耳垢を外に出してくるような作りになっています。

また、耳垢には水を弾く防水効果があり、鼓膜を細菌やウイルスの感染から守っています。

耳垢は乾いたタイプと湿ったタイプの二つがあり、人種で差はありますが、大半の日本人はカサカサの耳垢が多いです。カサカサのタイプであれば、余計に外に出やすいため、毎日の入浴後に綺麗にする必要はありません。

■耳掃除で余計に耳垢が詰まってしまいます

基本的には耳掃除は推奨しませんが、どうしても耳掃除をしたい方に注意していただきたいことがあります。それは耳掃除をやり過ぎたり、間違ったやり方をしないで欲しいということです。

綿棒であれば鼓膜を傷つけないから大丈夫だろうと思いがちですが、綿棒で耳掃除をすることで耳垢を鼓膜の方に詰めてしまっていることがあります。耳垢が詰まってしまうことで、難聴になってしまうこともあります。また竹の耳かきなどで外耳道を強く掃除すると皮膚が傷ついて、外耳道炎になり、痒みや痛みが発生することもあります。ひどい時には耳掃除で鼓膜が破けてしまうケースもあります。

■耳の見えるところだけ、小さな綿棒などで優しくお掃除を

小児科医の視点から耳垢を取らなければならない時をお伝えします。それはお子さんが発熱や耳の痛みで病院を受診され、中耳炎などの可能性が疑われる場合です。その際に耳垢がたくさんあると、鼓膜の観察が困難ですので、耳垢を取り除くことがあります。ただし、小児科や耳鼻科では綿棒で掃除をするのではなく、外耳道を傷つけないように専門の器具で耳垢を取り除きます。ですので、お家でも明らかに耳の汚れが目立つ場合などは、耳の中を掃除するのではなく、耳の外から見える範囲だけを綿棒などで優しく拭き取ってあげることをおすすめします。

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(小児科医 田中俊之)



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