小児科オンラインジャーナル

2020.03.13

見逃せない乳幼児の腹痛 ~腸重積ってどんな病気?

腸重積(ちょうじゅうせき)は主に赤ちゃんから学童期までのお子さんの腹痛の原因の一つです。決して多い病気ではありませんが、腸重積が疑われた場合には速やかに小児科を受診することが必要です。

■腸重積は腸が腸の中に入り込んでしまう病気です

腸重積は、望遠鏡を縮める時のように(上図参照)、腸が腸の中にスライドして入り込んでしまう状態です。そのため腸の中の食べ物が通過できなくなったり、ひどい場合は腸の周囲の血が流れにくくなり、出血したりもします。

腸重積になるのは生後3か月から1歳までのお子さんが半数以上で、生後3か月未満や6歳以上では少ないことが報告されています。また、理由は不明ですが、男児の方が女児よりもこの病気になりやすいことも知られています。

■腹痛、はげしく泣く(不機嫌)、嘔吐、血便が見られます

腸重積の主な症状に突然の腹痛があります。腸重積の腹痛があると、典型的な場合は15-20分おきにお子さんが痛みを訴えますが、必ずしもそうでない場合もあります。乳児であれば痛みを上手に訴えられないため、はげしく泣くことに加え不機嫌になったり、普段よりも過敏になったりすることも腹痛のサインのことがあります。腹痛の後に嘔吐をすることも多いです。
また、腸重積の際に血便が出ることもあります。その血便はイチゴゼリー状の粘血便であることが特徴的です。

■腸重積を疑ったら、すぐに小児科・救急外来を受診しましょう

腸重積は放置してしまうと症状は悪化し、腸が腐ってしまったり、腹膜炎などさらに重症な病気を引き起こすこともあります。腸重積が疑わしい時は急いで小児科を、夜間や休日であれば救急外来を受診してください。

病院で腸重積と診断されたら、整復といって重なった腸を元に戻す処置が行われることが一般的です。発症してからしばらく時間がたってしまうと、整復できなくなってしまうこともあるため、一刻も早い受診が望まれます。

お子さんの年齢が小さいほど腹痛の訴えは曖昧です。腸重積による腹痛がありそうな時は泣き方や様子が普段と違わないか良く観察することが大切です。

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(小児科医 田中俊之)



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