小児科オンラインジャーナル

2020.01.24

ぜんそく発作は予防が一番

小児科で吸入を行なったことはありますでしょうか?吸入とは、モクモクと出る水蒸気を吸い込むような治療のことです。耳鼻科の吸入ではなく、小児科で吸入をしたことがあるお子さんは、もしかしたら「気管支ぜんそく」や「ぜんそくの気があるね」といわれたことがあるかもしれませんね。

※本記事では、「気管支ぜんそく」「ぜんそくの気がある」「小児ぜんそく」を便宜的に同じ"ぜんそく"と表現します。

■ぜんそく発作は気管支が狭くなっている状態

ぜんそく発作とは、風邪やハウスダストを吸い込む ことなどをきっかけに、気管支が狭くなっている状態をいいます。気管支は空気の通り道です。空気の通り道が狭くなることで、ぜんそく発作中のお子さんは、苦しさを感じています。

■吸入して治るからよい、ではない

吸入を行うと、ぜんそく発作が原因で出ていた咳やゼイゼイしている状況は一時的に改善します。これは、吸入の水蒸気の中に気管支を広げてくれるお薬が入っているからです。ただし、このときに「ぜんそく発作は吸入すれば治る、だから安心」と考えてしまうことは好ましくありません。吸入による発作症状の改善は、一時的な見かけの改善にすぎないからです。

■発作をくりかえすと気管支は狭いままになり、さらに発作が起きやすくなります

ぜんそく発作をくり返すと、気管支は狭くなり広がり、また狭くなり広がりをくり返すことになります。このくり返しによって、徐々に気管支は狭いまま戻らなくなってしまいます。これを、「リモデリング」と呼びます。狭いままになった気管支は、些細なきっかけで発作を起こしやすくなります。このリモデリングを防ぐため、ぜんそく発作は一度でも少ないほうがよいのです。

■発作には予防が一番大事

一度でも発作を減らすために重要なことは、長期的な日頃の予防です。ぜんそく発作予防におけるポイントをお伝えします。

・元気なときも処方されている予防薬を忘れずに毎日使用する。
・吸い込んで発作になりうる、ハウスダストやダニを減らすために掃除をこまめに行う。
・乾いた咳が出る明らかなきっかけがあるのであれば、それを避ける(例:毛のあるペットをさわるなど)
・周囲に喫煙者がいる場合、禁煙してもらう。
・過去にぜんそく発作になったことのあるお子さんは、乾いた咳が増えた印象があれば早めに受診する。
・風邪予防に手洗いをこまめに行う。
・インフルエンザなど、予防接種で防ぐことのできる感染症に対しては予防接種を行う。

ぜんそくの予防薬は元気に見えるときはつい忘れてしまいがちです。しかし、元気に見えるときも継続的に使用することに意味があります。お薬によって次の発作を防ぐことは、リモデリングを防ぐために重要です。処方された分は、きちんと使用し、ぜんそく発作を予防しましょう。

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(小児科医 橋本直也)



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