小児科オンラインジャーナル

2019.10.22

赤ちゃんとお母さんに「ちょうどいい」ミルクとの付き合い方

2019年3月から液体ミルクの販売が始まり、ニュースなどでも注目されていますね。今回は人工ミルク(粉ミルク、液体ミルク)との付き合い方についてお伝えします。

■赤ちゃんをお腹いっぱいにしてあげたい!

赤ちゃんが口にするものは限られるので、栄養があって安心できるものをお腹いっぱい飲ませたいと皆さん思うことでしょう。

離乳食を開始するまでの赤ちゃんは、母乳や人工ミルク以外を口にする必要はないことが世界的な研究で分かっています。白湯も果汁も必要ありません。それらは離乳食が始まってからスプーンで挑戦します。

■母乳を続けるには正しいサポートが必要です

母乳で育てたいと考えているたいていのお母さんは母乳で赤ちゃんを育てることができます。片方の胸の手術を受けていても、ふたごのお母さんでも可能です。あまり多くはありませんが、抗がん剤を使用していたり精神科疾患の治療中には母乳を中止しなければならないこともあるので、持病の治療中の場合は主治医はもちろん、合わせて小児科医にも相談してみましょう。

でも母乳で育てるためには、正しい支援を受ける必要があります。母乳のスペシャリスト(助産師や医師)からは授乳の時間がつらくならないように、母乳のこと、赤ちゃんのこと、お母さんの体調や環境のことを考えた上でのケースバイケースのアドバイスが受けられます。例えば、母乳のみで赤ちゃんが満足するようになる時期は人それぞれで、生まれてすぐのことも生後3ヶ月くらいのこともあり、タイミングや状況に応じたスペシャリストのアドバイスが必要となるのです。

一緒に赤ちゃんのお世話をしているご家族も、母乳を続けてみようと考えているお母さんの気持ちをぜひ大切にしてあげてください。不用意にただ「母乳が足りないのでは?」といった声かけをしてしまうのはNGです。

■液体ミルクは基本的には粉ミルクと同じ

あらたに販売が開始となった液体ミルクですが、使い方や栄養は粉ミルクと基本的には同じです。保存方法は注意が必要で、開けてしまった場合は雑菌が増える可能性があるため使い切らないといけません。現段階では哺乳瓶に移して使うことになりますが、海外では以前より使い捨ての哺乳瓶型の液体ミルクも販売されています。

お湯の確保がいらないので、大人が災害時の非常食を用意するように、赤ちゃんの非常食として備蓄しておくと便利そうです。普段母乳を飲んでいる赤ちゃんがお母さんの体調が悪い時に使うのも調乳の手間がなくて良いかもしれません。

■一緒に「ちょうどいい」授乳方法を見つけましょう

今まで母乳しか飲ませたことがなかったけれど、液体ミルクの販売開始をきっかけに人工ミルクを使おうかなと思っているお母さんもいるかもしれません。そのような場合は、ぜひ一度ご相談ください。液体ミルクは便利なものですが、赤ちゃんの栄養という点では母乳とのバランスが重要ですし、母乳を与える回数が減ると母乳の産生が減ってしまうかもしれません。一緒に考えて、こんな時はこれだけの液体ミルクを使うのが良さそうなど、それぞれの赤ちゃんとお母さんに「ちょうどいい」授乳方法を見つけていきたいと思います。

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(小児科医 堀川美和子)



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