小児科オンラインジャーナル

2019.09.27

よくお腹が痛くなるお子さんは機能性腹痛かもしれません

よくお腹が痛くなるお子さんがいらっしゃいます。痛いと言っていたかと思えば、少し時間がたてばけろっとして遊んでいる、なんてこともありますよね。こうした腹痛をくり返すお子さんの大半は、「機能性腹痛」に分類されると言われています。

■機能性腹痛とは重病ではないものの長引く腹痛の総称です

機能性腹痛とは、虫垂炎(ちゅうすいえん、いわゆる盲腸)、膵炎(すいえん)、食物アレルギーなどの何か重大な病気が背景にあるわけではない腹痛の総称です。一回の腹痛自体は比較的すぐに改善しますが、2~6ヶ月以上にわたって、たびたび腹痛を訴えます。重大な病気がないにも関わらず腹痛が起きる原因としては、脳と腸の密接な関わりが考えられています。ストレスをきっかけにお腹が急に動くことで痛みを感じたり、より弱い痛みも感じやすくなる、などが原因と考えられています。

■危険なサインがないか確認しましょう

機能性腹痛自体は緊急の病気ではありません。ただし、本当に重大な病気は隠れていないのか、見落としがないようにしなくてはいけません。以下は長引く腹痛であっても軽んじることなく必ず医療機関を受診していただきたいサインです。

・体重が減ってきている
・固形物を飲み込みにくいと言う
・血便や緑色の嘔吐がある
・背中も痛いと言う
・口内炎もできている
・お腹の右上もしくは、右下ばかり痛がる
・皮膚が黄色くなっている
・血尿がある

これらのサインがないことを確認したうえで、機能性腹痛を判断します。本当にこれらのサインがないのか、一度小児科で確認してもらうのもよいでしょう。

■機能性腹痛を改善するために生活の中で試せることがあります

機能性腹痛の場合、本人は本当に腹痛を感じています。仮病ではありません。改善のため、生活の中で試せることをいくつかご紹介します。

・誘因を探して、その負担を減らす:学校、習い事などが腹痛の誘因になっていることがあります。
・腹痛に関してあまり聞かないようにする:保護者が「お腹痛い?」とお子さんに聞いてしまうと、腹痛の頻度が増した、という研究もあります。
・気を紛らわせる:あえて関係のない会話をする、ゲームや絵本に誘う、などが有効なことがあります。
・対処法を見つける:リラックスして深呼吸をしてみる、何かポジティブなことをイメージしてみる、などが有効なことがあります。主体的に行動ができる学童期以降のお子さんの場合は、試してみるとよいでしょう。

機能性腹痛の中には過敏性腸症候群などさらに細かい分類がありますが、今回は全体の概要をお伝えしました。少しでもご参考になればと思います。

さらに詳しく聞いてみたい方は、アプリメニュー内「産婦人科・小児科相談」より、小児科オンラインの医師にご相談ください。
※電話やLINEのメッセージチャット・音声通話・動画通話で小児科医に相談できるサービスです。
※アプリ会員の方は【無料】で小児科オンラインをご利用いただけます。

小児科オンラインはこれからもお子さんの腹痛に関する疑問を解決するために情報を発信していきます。
(小児科医 橋本直也)



★小児科オンラインのご利用方法について★

<アプリから、webサイトを開く>
①アプリ画面下のメニューをタップする。
②メニュー内の「産婦人科・小児科相談」をタップする。
③「小児科オンラインへ」を選択。
④注意事項を読み、「注意事項に同意する」にチェックする。
⑤「小児科オンラインを見る」をタップする。
⑥確認メッセージの「移動する」をタップする。
⑦webサイト「小児科オンライン for キッズリパブリック」が表示される。

<予約>
①サイト内の「さっそく相談する(無料)」をクリックする。
②希望の予約日時を選んで「予約する」をクリックする。
※初めて予約の場合、会員登録が必要です。
③予約情報を入力する。
④ユーザ情報を入力する。
※この画面で「ひみつの合言葉」の入力が必要です。
⑤予約内容の確認をする。
⑥予約完了後、予約確認メールが届く。

<当日の相談>
①スマートフォンに、10分前メールが届く。
②予約時間になったら、LINEや電話で小児科医に相談する。

便利でお得なキッズリパブリックアプリのダウンロードはこちら。

小児科オンラインジャーナル一覧へ戻る