小児科オンラインジャーナル

2019.07.16

正しく子どもの虫除けを!ディート・イカリジンの注意点

蚊に刺されに困ることも多い季節となりました。虫除け剤を正しく使用して、虫刺されによるストレスがないようにしたいですね。現在、国際的に効果が認められ、厚生労働省のウェブサイトに記載のある虫除け剤の成分として「ディート(DEET)」と「イカリジン(ピカリジン)」の二種類があります。それぞれについてお伝えします。

■ディートは正しく使用すれば安全

「ディート不使用」などのラベルの虫除け剤が時々ありますね。そのようなラベルを見かけるとディート自体が怖いものと考えてしまいがちですが、ディート自体は危険ではありません。基本的に濃度に応じた年齢ごとの制限を守りながら使用すれば、安全に使用することができます。厚生労働省からの通知は以下の通りです。

ディート12%以下の商品
・6か月未満の乳児には使用できません
・6か月以上2歳未満は、1日1回まで
・2歳以上12歳未満は、1日1~3回まで

ディート30%の商品
・12歳未満には使用できません

※ディートやイカリジンの濃度は、"強さ"ではなく、"持続時間"を示しています。(ディート30%で約6時間、15%で5時間、10%で3時間の作用時間とされています。)

■イカリジンは特に制限なし。ただし対象となる虫の種類は少ない。

イカリジンは、ディートと違って、年齢制限や回数制限は特に定められていないので、使用しやすいと思います。効果は同等とされています。

イカリジンの注意点は、対象となる虫の種類が少ないことです。蚊成虫、ブユ(ブヨ)、アブ、マダニに限定されます。ディートの場合は、これらに加えてノミ、イエダニ、サシバエ、トコジラミ(ナンキンムシ)、ツツガムシへの効果も期待できます。

■子どもに虫除け剤を使用する際の注意点5つ

(1)子ども同士で塗らせず、大人が子どもに塗ることが大切です。スプレータイプは直接吹きかけるのではなく、大人の手にとって塗りましょう。

(2)舐めてしまう可能性があるので、子どもの手や顔には塗らないようにしましょう。また、怪我のある部位には塗らないようにしましょう。

(3)やぶなど明らかに虫の多い場所へ行く時は、長袖長ズボンを着用させる対策も合わせて行いましょう。

(4)日焼け止めとの併用は可能ですが、日焼け止めを先に使用してから、虫除けを塗るようにしてください。

(5)帰宅後など、虫に接触しなくなったら速やかに石鹸などを使い、洗い落としてください。

虫除け剤に関しては、「天然成分の方が安心」という方もいらっしゃるかもしれません。天然成分として効果が示されているのは、レモンユーカリ油ですが、こちらは3歳未満の小児には使用しないこととされているのでご注意ください。

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(小児科医 橋本直也)



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