小児科オンラインジャーナル

2019.05.21

赤ちゃんが先天性股関節脱臼にならないために

健診などでチェックされる「先天性股関節脱臼(せんてんせいこかんせつだっきゅう)」とは何か、予防に役立つ方法を紹介します。

■脚の付け根の関節が外れてしまう先天性股関節脱臼

先天性股関節脱臼は赤ちゃんの脚の付け根の関節(股関節)が外れてしまう病気です。1000人に1-3人に起こるといわれます。骨の形など生まれつきの要因に加えて、抱っこやおむつなど生まれた後の要因が加わって股関節が脱臼すると考えられています。股関節が外れると脚の形や長さに左右差がでて、股関節を動かしにくくなります。気づかれず適切な治療をしないまま放っておくと大きくなってから歩行に問題がでることもあり、注意が必要です。

■要注意な5つのポイント

(1)向き癖がある

(2)性別が女の子(女の子のほうが5-7倍なりやすい)

(3)家族に先天性股関節脱臼の人がいる

(4)産まれてくるときに逆子だった

(5)寒い地域や季節に産まれ、おくるみで強く巻かれることが多い

この中でいくつもあてはまる項目がある場合は注意が必要です。3-4か月健診を必ず受けて股関節を診察してもらいましょう。

■予防のために赤ちゃんの脚の格好に気をつけましょう

向き癖がある場合、向き癖と反対の脚は立て膝状態になりやすく、その姿勢を続けると脱臼が起きやすくなります。ママは向き癖の反対側から声をかけたり寝たりするようにしてみましょう。また、向き癖側の頭から体をタオルやマットで少し持ち上げて、向き癖と反対の脚が開脚するようにベッドを整えましょう。

また、赤ちゃんの脚は常にM字の状態になっていることが好ましいので、抱っこひもやスリングを使用する際は赤ちゃんの脚の形がまっすぐではなくM字になっているか確認しましょう。横抱きより向き合う抱っこの方がおすすめです。おくるみを使用するときもあまりぎゅっと巻くと脚がまっすぐになってしまいます。自由に脚が動かせるようにしておきましょう。おむつや洋服もきついものは避けましょう。

この病気は早く見つけてきちんと治療をすれば後遺症を残さずよくなることが多い病気です。予防も大切ですが赤ちゃんのお世話をしていて、足の形や長さ、股関節の硬さに不安があるようなときにはかかりつけの小児科や小児科オンラインで相談してみてください。

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(小児科医 竹下淳子)



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