小児科オンラインジャーナル

2019.04.16

長引く咳の考え方

「咳が止まらなくて心配です」よく外来で出会う相談の一つです。咳は見た目に明らかな症状ですし、当然心配になると思います。今回は長引く咳について概要をお伝えしたいと思います。

■咳は生体防御反応

まず、咳は、空気の通り道である気管や気管支などに貯まった分泌物や、吸い込まれてしまった異物を外に出すための、体を守る反応の一つです。例えば、貯まった分泌物が気管支にあり続けると、気管支炎を起こしてしまったり、呼吸が苦しくなったりします。風邪などによって分泌物が増えている状態において、咳という症状が出ることは身を守るための当然の生体防御反応といえます。

■4週間以上が「長引く咳」

「長引く咳」の定義ですが、アメリカ胸部疾患学会のガイドラインによると、小児における長引く咳は、「4週間以上続くもの」とされています。逆に考えると、3週間ぐらいは、普通の風邪のあとの「心配のない咳」でもあり得る期間といえます。

■長引く咳の理由は様々

咳が4週間以上続いた場合には、以下のような原因を考えます。

・誤嚥:食事中にむせてからずっと咳がある。
・気管支喘息:明け方、夜間の時間帯や、走った後などに乾いた咳がある。聴診器で胸の音を聞くと、ヒューヒューと音がする。
・咳喘息:空咳が続くが、聴診器で胸の音を聞いてもヒューヒュー音はしない。
・鼻汁の垂れ込みによる咳:横になった夜間に痰の絡む咳が多く出る。
・受動喫煙による咳:喫煙者が近くにいる。
・百日咳:コンコンコンと続けて咳をしたあとにひゅうっと吸い込むような音をだす。

上記のようなことを考えて診察や治療を行いますが、明らかな原因がなく漫然と続く咳もあります。ただ、その大半は自然治癒すると言われており、生活に支障がない程度の場合は無治療で経過をみることもあります。

治療すべき咳を見逃さず、過度な治療とならないよう対応するのが、長引く咳の一般的な考え方です。

さらに詳しく聞いてみたい方は、アプリメニュー内「産婦人科・小児科相談」より、小児科オンラインの医師にご相談ください。
※電話やLINEのメッセージチャット・音声通話・動画通話で小児科医に相談できるサービスです。
※アプリ会員の方は【無料】で小児科オンラインをご利用いただけます。

小児科オンラインはこれからもお子さんの呼吸器に関する疑問を解決するために情報を発信していきます。
(小児科医 橋本直也)



★小児科オンラインのご利用方法について★

<アプリから、webサイトを開く>
①アプリ画面下のメニューをタップする。
②メニュー内の「産婦人科・小児科相談」をタップする。
③「小児科オンラインへ」を選択。
④注意事項を読み、「注意事項に同意する」にチェックする。
⑤「小児科オンラインを見る」をタップする。
⑥確認メッセージの「移動する」をタップする。
⑦webサイト「小児科オンライン for キッズリパブリック」が表示される。

<予約>
①サイト内の「さっそく相談する(無料)」をクリックする。
②希望の予約日時を選んで「予約する」をクリックする。
※初めて予約の場合、会員登録が必要です。
③予約情報を入力する。
④ユーザ情報を入力する。
※この画面で「ひみつの合言葉」の入力が必要です。
⑤予約内容の確認をする。
⑥予約完了後、予約確認メールが届く。

<当日の相談>
①スマートフォンに、10分前メールが届く。
②予約時間になったら、LINEや電話で小児科医に相談する。

便利でお得なキッズリパブリックアプリのダウンロードはこちら。

小児科オンラインジャーナル一覧へ戻る