小児科オンラインジャーナル

2018.10.09

胃腸炎にかかってしまったら~嘔吐に対して家でできる3つのこと

胃腸炎の嘔吐は見た目にも辛そうですよね。吐き気止めで対処することが多いですが、根本的な治療はありません。一方、おうちでのケアの仕方によっては少しでもお子さんを楽にしてあげることができます。

【1.嘔吐後1時間半は何も飲食させない】

嘔吐したあと、お子さんはたいてい「のどが渇いた!」と言って水分を欲しがります。そのときにたくさんの水分をとってしまうのはNG。まだお腹の調子が整っていないので、結局また嘔吐してしまいます。嘔吐のたびに体力は奪われますので、このような悪循環をなるべく作らないことが重要です。最後に嘔吐してから、1時間半~2時間はあえて飲まず食わずの時間を作ったほうが安全です。

【2. 少量ずつ5分間隔で水分補給させる】

RSウイルスは、何回もかかることがありますが、年齢が上がるにつれて症状は軽くなっていきます。3歳を超えてくると重症化のリスクも減り、1-2週間で回復する、いわゆる普通の風邪で済むことが多くなります。

【3. 食事の開始は嘔吐が半日止まってから】

食事をとることは焦らなくても大丈夫です。イオン飲料を飲んでも半日ほど嘔吐がなくなることが食事開始の目安です。おかゆなど消化によいものから少しずつ始めましょう。

この記事でご紹介したケアによって、多くの場合は徐々に回復していくと思います。万が一、血便、緑色の嘔吐物、話しかけても反応が乏しい、といったサインがある場合は緊急性がありますので、早めに病院を受診してください。

小児科オンラインはこれからもお子さんの嘔吐・下痢に関する疑問を解決するために情報を発信していきます。
(小児科医 橋本直也)



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