小児科オンラインジャーナル

2017.12.18

難聴の危険性もあるおたふくかぜ

国内でおたふくかぜによって難聴になった人が少なくとも2年間(2015-2016年)で336人にのぼると日本耳鼻咽喉科学会が発表しました。おたふくかぜは耳の下のほほが腫れる病気で、ほとんどの場合は、何事もなく自然に治ります。しかし、その一部には難聴のような、大きな合併症も起きることをご存知ですか?

【おたふくかぜはワクチンで予防可能】

今回お伝えしたいことは、そうした「難聴を起こすおたふくかぜはワクチンでまず予防できるので、ぜひ早めの接種をおすすめします」ということです。実は先進国においておたふくかぜが定期接種に含まれていないのは、日本ぐらいです。本来、水ぼうそうやMR(麻疹風疹ワクチン)などと同様に、おたふくかぜも定期接種として、広くみなさんに予防接種を打っていただきたいのですが、その制度が追いついていないことは残念なことです。どうしても自己負担(一部自治体では助成制度あり)の予防接種となってしまいますが、1歳をすぎたら接種可能ですので、ぜひ積極的な接種をおすすめします。

【「実際にかかった方が強い免疫がつく」は誤解】

おたふくかぜは予防接種より自分でかかった方が強い免疫がつくから予防接種は打たない、という意見を耳にすることがありますが、それは完全な誤解です。予防接種でも十分な免疫がつきますし、なにより、病気にはかからないに越したことはありません。

【おたふくかぜは登園・登校できない期間が長い】

おたふくかぜになってしまうと、ほほの腫れが出現して5日経過し、かつ全身状態が回復していないと登校・登園ができません。長いな、という印象を持たれるかもしれませんが、これはおたふくかぜが人から人にうつっていく力が高いことが影響しています。実は、インフルエンザよりもその力が高いのです。

このように、おたふくかぜは、かかってしまうと難聴を起こす危険性があり、しかもお休みもしっかりとらなければいけません。ですので、たとえ自費であったとしても、もっとも有効な予防策である予防接種を受けることをおすすめします。

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(小児科医 橋本直也)



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