小児科オンラインジャーナル

2017.11.02

首すわりを促すためにできること

4か月頃になると、赤ちゃんの表情も豊かになり、新生児の頃と比べて生活リズムも出てくるようになります。その頃の発達の大きな指標として「首すわり」があります。

【1. 首すわりは「縦抱きにした時に首を支えなくても安定している」状態】

「首がすわっている」状態というのは赤ちゃんを縦抱きにした時に首を支えなくてもぐらぐらせず安定している状態をさします。もう少し細かく言うと、私たち小児科医は

①寝ている赤ちゃんの手を引いて体を起こしてきた時、体が45度に角度になっても首が後ろにだらんと倒れないこと

②体が90度になっても首が前にかくんと倒れないこと

③うつ伏せにした時にベッドから頭を上げられること

などをチェックして首がすわっているか判断しています。

【2. 「 4か月健診で首がすわっていない=病気」とは限らない】

4か月健診の時に「首すわりがまだ十分じゃないので、数週間~1か月後にまた診察しましょうね」と言われると心配になりますよね。この時点で首が完全にすわらないからといって、必ず病気であるというわけではありません。発達は個人差が大きいのです。要経過観察になった赤ちゃんの多くは、再診察の際には首がすわっていて「問題なし」となることがほとんどです。

【3. 自宅で首すわりの練習をしてみましょう】

練習をしなければ首すわりが出来ないというわけではありませんが、負担がない範囲で次のような練習をしてみましょう。

1つ目は、抱っこしている人の片手を赤ちゃんの膝の下に入れて、もう片方の手は体を支えてあげるという練習です。この時、赤ちゃんの両手は前に出るようにしてください。慣れてきたら、ゆっくりと赤ちゃんの重心を前に移動して、少し前のめりにさせてください。

もう一つは、うつ伏せにさせるという練習です。うつ伏せをする時は、赤ちゃんの手が前に出るような姿勢を作ってあげてください。うつ伏せをしている間、大人は目を離さずに、赤ちゃんの顔色を確認するのも忘れないでくださいね。

6か月まで首がすわらない、首すわり以外にも異常がある、一旦できていた事ができなくなってきた、などがある場合は詳しい検査が必要になることがあります。かかりつけの小児科の先生とよく相談してください。

小児科オンラインはこれからもお子さんの成長・発達に関する疑問を解決するために情報を発信していきます。
(小児科医 川井未知子)



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