赤ちゃんは毎日おむつに尿をしますよね。突然おむつがピンク色になっていたら、これって血尿なの?と不安になるかもしれません。
尿の色と体の状態の関係についてお話します。
【1. 普段の尿の色は無色~濃いオレンジ色】
赤ちゃんから大人まで私たちは毎日尿をします。あまり普段気にしていないけど、尿は何色?と聞けば、みなさん黄色!と答えられますよね。
よくよく観察してみると、私たちの尿は毎日同じ色ではありません。
私たちの尿は毎日腎臓という臓器で作られています。体の中の水分の量を一定に保つために、水分をいっぱいとったときには薄い尿がたくさんでて、水分をあまりとれていないときには濃い尿が少しだけでます。尿の色はその日にとった水分によってほぼ無色~濃いオレンジ色まで変化します。このため、尿の色をみることで赤ちゃんの水分が足りているのかどうかを判断する指標になります。
【2. ピンク色の粒々は心配いりません】
赤ちゃんの尿にピンク色の粒々がまざることがときどきあります。
これは尿に含まれる尿酸塩という結晶が溶け切れずに出てきたものです。
尿が酸性になると尿の中の尿酸塩が溶けにくくなり、おむつにピンク色の結晶としてつくことがあります。尿をした直後はピンク色ですが、おむつの中で時間がたつとレンガ色に変化します。尿酸塩の結晶はおむつ全体ではなく一部についていることが多いです。
尿酸塩は病気ではなく、赤ちゃんにみられる特徴なので心配はいりません。とくに生後6ヶ月頃までの赤ちゃんは尿酸が多く尿の中に排泄されやすいです。
【3. 血液やコーラのような色の場合は病院を受診しましょう】
赤ちゃんが尿をするときに不機嫌になったり、明らかに血液のような尿がでるときには、膀胱や尿道の炎症で血尿がでていることがあります。また、もう少し年長のお子さんの場合には、腎炎という腎臓に炎症が起きる病気で褐色~コーラ色の尿がでることがあります。このようなときには尿検査で血尿かどうかを確認する必要がありますので、病院を受診しましょう。
小児科オンラインはこれからもお子さんの腎臓に関する疑問を解決するために情報を発信していきます。
(小児科医 佐藤舞)
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