小児科オンラインジャーナル

2017.09.07

ステロイドのぬり薬、よくある3つの誤解

「ステロイドってなんかこわい」「アトピーでステロイド使っていた人で肌が赤黒い人を知っている」「一度良くなったけど、少しやめたらまた悪くなった」
そんな方に、この記事をお届けします。

【1. 全身性の副作用はまず起きません】

ステロイドとひとくくりにされがちですが、ステロイドも飲み薬や注射などの「全身ステロイド」と、点鼻薬・点眼薬・外用薬などの「局所ステロイド」があります。局所ステロイドに含まれるステロイド成分の量は、全身ステロイドの量よりもずっと少なく、基本的に狙った局所にその効果が出ます。

背が伸びにくくなる、顔が丸くなる、感染に弱くなるなどといった「全身性」の副作用は、医師の指導の下で使用するステロイドのぬり薬ではまず起きません。

【2. 皮膚が黒く厚くなることはありません】

皮膚が黒くなるのは、長引いた湿疹による色素沈着が原因です。

皮膚が厚くなるのは、不十分な治療により、湿疹そのものが苔癬化(たいせんか)という変化をするためです。

いずれもステロイドのぬり薬のせいではなく、逆にステロイドのぬり薬で治すことができます。

ステロイドのぬり薬ではむしろ、皮膚は薄めになり(あまりにぬり過ぎると妊娠線のような皮膚線条ができてしまいます)、透けるように白っぽくなることも、合わせて覚えておきましょう。

【3. 「リバウンド」するのは薬のせいではなく他のことが原因です】

ステロイドのぬり薬を使用して一度良くなったのに再度悪化する、いわゆる「リバウンド」を経験されたことのある方もいらっしゃいますよね。リバウンドは、多くの場合、不十分な治療や、不十分な悪化要因対策によって起こります。

何週間かぬり続けるように指示されたにも関わらず、数日で良くなってきたからといって独断で使用をやめて悪化してしまった。そのような場合は、そもそもまだ皮膚が十分に治っていなかったことが考えられます。

指示された通りにぬり薬を使用したのに、減らしたりやめたりしたら悪化した場合は、悪化要因対策が十分か考えてみましょう。ペットの毛やダニ・ホコリなどがそのままだと、いくら薬で良くしても、悪化して元に戻ってしまいます。皮膚にやさしい環境整備が大切です。

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(小児科医 安藤友久)



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