ゲスト:小児科医 橋本直也先生
3児のママとして子育てに奮闘する、歌手のhitomiさん。今回も前回に引き続き、「子どもの健康」をテーマに小児科医の橋本直也先生にお話を伺っていきます。第2回目の今日は、子どもたちもちょっと苦手な「予防接種」について。親として、日ごろから気になる予防接種の疑問をぶつけます!
●命に関わる病を防ぐ! 予防接種がもたらしてくれるもの
hitomiさん(以下、敬称略) うちの子たちも、役所から送られてくる予防接種の案内に従って受けてはいますが、実は予防接種の意味がよく分からないまま受けている部分もあるなぁ、と。中には「子どもに予防接種を受けさせたくない(or受けない主義)」という方もいるようですが、そもそも予防接種とは何なのか、必要なものなのか、先生のご意見をお聞かせいただけたらと思います。
橋本直也先生(以下、敬称略) 予防接種については、答えは明確でして、皆さん「受けたほうがよい」と考えています。予防接種を受けることで、万が一何か大変なことになったら嫌だなと考える親御さんも多いと思いますが、その不安以上にやはり受けるメリットのほうが大きいというのが、私自身の考えです。
hitomi そうなんですね。うちの子たちは受けた後に副作用もなく、元気に過ごしているので特に心配はしていないのですが、予防接種を受けた後にどんな反応が出るのだろうと不安になる方も多くいらっしゃるのかなって。
橋本 親の判断一つで子どもがどうにかなってしまうと考えると、不安になられて当然かと思います。ただ、予防接種後に起きた有害事象の中には、まだ明らかな因果関係が証明されていないものもあります。
全ての医療行為と同じように、もちろん副反応(副作用ではなく、副反応と呼びます)は全くゼロとは言い切れませんが、それが起こる確率と、命に関わる病気になる確率を天秤にかけた時、やはり予防接種を通して重篤な病を防ぐことのほうが重要と考えます。実際、ヒブワクチンを受けることによってヒブ(ヘモフィルス・インフルエンザ菌b型)による髄膜炎になる子が9割減りましたし、ロタリックスを打つことによって重度の胃腸炎になる確率がガクンと減りました。新生児がかかると死に至ることもある百日咳も定期接種になったことで、子どもが死亡するケースは激減したんですね。予防接種を受けることによる恩恵は、はるかに大きいと思います。
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