©ママリ
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夫婦間でよくある問題について、カウンセラーに解決法を聞く連載。第2回は「夫が分担した家事を忘れる」です。分担された家事をことごとく忘れる夫に怒りが抑えられない…そんなことはありませんか?とはいえ、頭ごなしに怒っても感情のぶつけ合いになってしまうかも。この記事では、不毛なけんかを回避しつつ問題を解決する方法についてカウンセラーがアドバイス。後半では、同じ悩みを持つママのアドバイスも紹介します。
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分担した家事が残っている問題。育児と家事で手いっぱいのママとしては、一刻も早くきちんとやってもらえるように解決したいところです。ここからは、カウンセラーのいまいちづこさんからのアドバイスをお伝えします。
夫担当の家事が残っている…そんなとき妻は「どうして自分だけがやるの」という思いで頭がいっぱいになっているでしょう。とはいえ、一方的に責めれば感情的な言い合いになってしまう可能性があります。
以下の2つのことを心の片隅に置いておくと、夫が自ら行動を改めるような話し合いができると思いますよ。
まずは夫に対して「あなたは担当の家事を忘れてばかりだよね。どうして私だけがやらなきゃいけないの?」などと責めるのは逆効果。「俺だってしていることはある」と反論されて話が前に進まなくなってしまいます。カウンセラーとしての経験からいうと、夫婦はお互いに「自分の方が努力している」と思っていることが多いのです。
不毛な争いを避けるためには、「お互いに見えていない面がある」という前提で話すこと。できれば話す前に客観的な視点で、自分と夫のしていることを振り返っておくとよいですね。
その際は、たとえば、力仕事や車の運転などの日常的なことや、ここ一番というときの対応なども含めて考えてみましょう。そのように振り返ってみると、「どうして私だけが」という視点から「夫もやってくれている」という感謝の気持ちにシフトする方も多いです。
とはいえ、家事分担をこなしてくれないのはよくないことなので、すでに夫ががんばってくれていることを伝えるとともに、家事の分担は忘れてほしくないという思いをはっきりと伝えましょう。
一方がただ責められるという状況を作らないことが幸せな夫婦関係を築くためにはとても大切なことです。
家事分担の平和的解決には「継続」がマストですよね。三日坊主にしないためには、お互い「ありがとう」と感謝を伝え合うことも大事。
特に、夫婦の場合は「相手は自分に感謝してくれない」と思うと自分も感謝しなくなる傾向があります。気持ちよく家事分担を続けていくためには、お互いの感謝の心が大切です。
ここからは、分担した家事を忘れる夫に悩んでいたママたちの声をご紹介します。夫婦によって、解決へ道筋はそれぞれ。あなたに合った方法があれば参考にしてみてくださいね。
私は家族の前で林先生の今でしょ!を今すぐでしょ!に言い換えてやらせています。
5分後10分後にやるなら今すぐにしなさいと。(中略)
私のあまりのしつこさとうるささに、もはや夫は子どもにママの言うことはしつこいから観念しろなどと言っています。例えうざがられても、それでやるなら痛くもかゆくもありませんと開き直っています。
何度も家事を忘れる夫を見ていると怒りがわいてきますよね。それならいっそ「毎回、我慢せずに指摘する」という手もあります。
少しユーモアを交えて「今すぐやって」と伝えることで、けんかにならない上に我慢する必要がなくなるなら、よいアイデアですね。
うちは「気になったから○○掃除したよ!誉めてほしくて言ってみた((笑))」とか、わざと報告し合ってお互いのモチベーション上げてます(笑)
やってもらうのが当たり前になるのが嫌なので、ちょっとしたことでも「ありがとう」を伝え合っています!!
お互いのモチベーションを保つために、「これやっておいたよ!」と家事を報告し合うようにするのも手。
今はお礼を言い合えていなくても、この方法から「ありがとう」が習慣になり、夫婦で家事を頑張るモチベーションになるかもしれませんね。
わたしは家事を全くしないのが普通って習慣にしたくなかったので、朝お弁当を作りやすいようにお弁当箱を夜のうちに洗う事だけは旦那の担当として約束しています。忘れていたりなかなか動かなかったりはありますが自分が洗わないと明日の自分の弁当がないのでいつかはきちんと洗ってくれます。
やらないと夫だけが困る家事を任せている人もいます。こちらのママのように、自分の弁当箱を洗うなどの家事なら、万が一忘れてもママのストレスにはなりにくいはず。
家事を忘れないように伝えるだけでなく、担当の家事を変えるというのも一つの解決策ですね。
家事の分担は一度話し合って決めたとしても、お互い腑に落ちないことや不満は出てくることがあるでしょう。そんなときの解決への近道は、一度視点を変えること。「許せない」と思うときでも、違う一面に気づけば感情を落ち着けるきっかけになります。
夫婦がそれぞれの役割に感謝しつつ、モチベーションを維持できるような解決策が見つけられるとよいですね。
取材協力:チャームポイントLab.主宰 公認心理師 いまいちづこさん
著者:hattiki0421
記事の監修
チャームポイントLab. 代表
いまいちづこ
早稲田大学で学部から博士課程まで認知行動療法を学び、女性に特有な心身の症状やライフスタイルの問題を専門に研究と支援を行っている。公認心理師・臨床心理士・専門健康心理士として、博士の専門性を生かしたカウンセリング・コーチングを行う「チャームポイントLab.」を2015年に開業し、多くのママの悩みをサポートしている。現在は、個別カウンセリング、夫婦カウンセリングの相談に応じながら、ペアレントトレーニング、カップルトレーニングの講座も行っている。また、NHK文化センターにおいても「女性のためのマインドフルネス」などの講師を務めている。女性起業家として、また、小学生2人の息子の母親として、日常生活でできるメンタルの整え方や子育ての方法について具体的にサポートしている。
※この記事は、ママリから許可を得て転載しています。
※2020年05月29日時点での情報です。