産婦人科オンラインジャーナル

2023.06.30

赤ちゃんの暑さ対策

年々夏の暑さが厳しくなっている地域が増えているように感じます。暑い夏を元気に乗り切るための過ごし方や赤ちゃんのケアについてお伝えします。

■環境の調整には室温、湿度、エアコンの風向きや風量を意識しましょう

乳児のいる家庭の室内温度について、東京都福祉保健局は「外気温より4~5℃低いくらい」を目安としています(健康・快適居住環境の指針平成28年度改訂版より)。しかし近年はかなり高温になる日も増えているため、空調の設定温度ではなく室内温度で28℃程度、50~60%程度の湿度を目安としてみましょう。

クーラーなどの空調機器を使って調整するのがおすすめです。赤ちゃんに直接風が当たってしまうと低体温になることもあるので、風向きや風量も意識して調整してみてくださいね。また、湿度の調整も大切とされていますので、除湿・ドライ機能もうまく活用できるとよいでしょう。

■散歩・おでかけは、気温が高い時間帯を避け、日差しを避けましょう

室外の気温のピークの時間帯は、午前11時から午後3時頃といわれています。特に暑さの厳しい時期には、この時間を屋外で過ごすことは避けるのが安心でしょう。

ベビーカーに乗っているお子さんは地表と近いため、大人の体感よりも高い温度にさらされている場合があります。日陰を選び、日よけや帽子を使って日差しを避ける対策をしてください。ベビーカーは、思いのほか背中や太もも裏などに熱がこもりやすくなるので注意が必要です。背中部分に使う冷感シートなど赤ちゃんから使える保冷グッズもありますので、上手に活用するのもいいですね。

■離乳食初期までの赤ちゃんの水分補給は、母乳かミルクでOKです

離乳食が始まっていない赤ちゃんや離乳食初期(1回食)のお子さんの水分補給は、基本的に母乳またはミルクが最適です。水分と同時に、汗で失われるミネラルや栄養も補うことができます。

もし水やお茶を飲ませる場合には、冷たくする必要はありません。少量ずつ、授乳や離乳食に影響しない程度の量で飲ませてあげましょう。

離乳食中期以降は、汗をかいている時やおでかけ中、お風呂あがりなど、授乳や離乳食の合間に水や麦茶などを飲ませましょう。1回量は20-30ml程度が目安で、様子を見ながら調節してみてください。

<脱水のサインの一例>

・尿の量が少ない(オムツの濡れ方が軽い、排尿回数が少ない)

・なんとなくぐったりとしている

・泣いても涙が出ない

・舌や口の中、唇が乾いてべたつく

いかがでしたか?

室内の環境調整や外出する際の工夫、水分補給で、大人も赤ちゃんも上手に暑さ対策をしながら、元気に夏を過ごしましょう。

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(助産師 竹中絵理子)

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