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妊婦さん向けのサプリメントには、たくさんの種類があり、どれを選んでいいのか迷いますね。ここでは、妊娠中のサプリメントの選び方のコツと注意点について解説していきます。

■1番大切な葉酸は妊娠前からの使用がお勧め

妊娠中は、赤ちゃんが必要な栄養をバランスよくとる必要がありますが、食事だけでとるのは難しいことも多いです。そのため、妊娠中はサプリメントを上手に活用することが勧められています。
妊娠中に1番大切な栄養素は「葉酸」です。
葉酸は、赤ちゃんの脳や背骨の神経(神経管)を作るのに、とても重要な栄養です。

実は、葉酸サプリメントは妊娠前4週間から妊娠12週に内服するのが勧められています。これは、赤ちゃんの脳や背骨の神経は、妊娠直後から妊娠初期につくられるためです。
葉酸のサプリメントの量は、1日あたり400マイクログラム(0.4mg)がよく、1日1000マイクログラム(1mg)を超えないものにしましょう。

■鉄やカルシウムも、妊娠中に重要な栄養素です

妊娠すると赤ちゃんの体を作るために「鉄分やカルシウム」の必要量が増加します。

鉄は妊娠前に必要量は1日10.5mg必要ですが、妊娠初期は13mg、妊娠中期～後期は20mgと約2倍の量が必要となります。
カルシウムは、妊娠中の推奨摂取量がまだ決まっていませんが、カルシウムの必要量が高まることが報告されています。一般の成人女性ではカルシウムは1日650mgとることが勧められています。

■妊娠中は、ビタミンAのサプリメントに注意

妊娠中のサプリメントの選び方で1番注意が必要なのは「ビタミンA」です。
実は、ビタミンAを妊娠初期にたくさんとると赤ちゃんの奇形(形態異常)のリスクが上がると言われています。
そのため、妊娠中にサプリメントを飲むときは「ビタミンAが入っていないもの」を選ぶようにしてください。

妊娠中のサプリメントは
①葉酸、鉄、カルシウムが入っているもの
②ビタミンAは入っていないもの
を選びましょう。この2点に気をつければ、メーカー等は気にしなくても大丈夫です。

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（産婦人科医　柴田綾子）

・日本先天異常学会
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