産婦人科オンラインジャーナル

2020.12.25

「新生児訪問」と「赤ちゃん訪問」 ~訪問してもらって心配なことはなんでも聞こう~

産後の身体での育児は、思ったより大変なことが多いです。不安なことやうまくいかないことは一人で頑張りすぎず、周りの力を借りてみんなで子育てしましょう。

■「新生児訪問」と「赤ちゃん訪問」は何が違うの?

新生児訪問は、生後28日以内に助産師や保健師など、お母さんと赤ちゃんのスペシャリストが自宅に訪問して、新生児の発育や栄養、生活環境など専門的なアドバイスや相談を受けることができます。

赤ちゃん訪問は、生後4ヵ月までの赤ちゃんがいるすべての家庭が対象で、助産師、保健師、看護師、保育士、母子保健推進員、子育ての経験者などが自宅に訪問します。(それぞれの自治体で異なりますが「新生児訪問」と「赤ちゃん訪問」のどちらかを選択する場合や、「赤ちゃん訪問」のみ行われている場合など、訪問するスタッフに違いがあります)

もちろん、どちらの訪問も無料で受けることができます。

■「赤ちゃん訪問連絡票(出生通知票)」を提出しましょう

産後間もない時期は、慣れない育児に加え、お母さんのホルモンバランスが不安定であり、気分も落ち込みやすいです。なるべく早めに、母子手帳の綴じ込みハガキの「赤ちゃん訪問連絡票(出生通知票)」に自分の気になることや希望を書いて提出しましょう。心配だからすぐに来てほしい、助産師に来てほしい、などなんでも書いてみましょう。
提出すると市区町村の自治体は、この通知をもとに訪問の連絡をします。
もし、退院後の生活でご自分の体調が優れない、気分が落ち込みやすいなど、育児が難しい場合、お住まいの自治体の保健センターに直接電話で相談してみましょう。(状況により早めに訪問してもらえることもあります。)

■赤ちゃんのこと、お母さんの体調のこと、育児のサポートなど遠慮せず相談してみましょう

産後のお母さんは気持ちが不安定になりやすいので、ご自身の気持ちや体調のこと、赤ちゃんに関して心配・不安なこと(体重が増えているか?母乳が足りているのか?うまく授乳ができているかなど)気になっていることはどんどん聞いてみましょう。
第2子以降のお母さんも、上の子の赤ちゃん返りの対応など、兄弟の育児についても相談できるので、第2子以降も訪問を受けましょう。

里帰り中の方も、里帰り先で受けられる場合もあるので、お住まいの市区町村の自治体に相談してみましょう。(赤ちゃん訪問は無料で受けることができますが、里帰り先での訪問希望の場合、一部の自治体では有料のこともあります。
また2021年1月現在、新型コロナウイルスの感染拡大により、訪問対象の時期や実施できる内容が普段と異なる場合があります。)

産後のお母さんは、悩みや不安をたくさん背負ってしまうと、前に進むのが大変になります。地域のお母さんと赤ちゃんのサポーターに助けてもらいながら少しずつ前に進みましょう。

・厚生労働省 乳児家庭全戸訪問事業ガイドライン

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(助産師 原田みどり)

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