小児科オンラインジャーナル

2022.12.28

おさえておきたい、子どもの誤飲の基本的な考え方

母子手帳や様々な啓発により、少しずつ認知されるようになってきた「子どもの誤飲」ですが、依然として誤飲に関する相談が数多く寄せられています。

今回は、子どもの誤飲の基本的な考え方について解説します。

■生後7ヶ月から4歳ごろまでは特に誤飲予防への心配りが大切です

赤ちゃんは生後5ヶ月ころから徐々に行動範囲が広がり、生後10ヶ月ころには手当たり次第にものを口に入れるようになります。

特に生後7ヶ月から4歳ごろまでは誤飲、誤嚥のリスクの高い時期になります。家庭内で普段何気なく使っているものでも、飲み込めば危険物や毒物になり得ます。大人の人差し指と親指で作る輪に入る大きさのものは、こどもの手の届かないところにしまうようにしましょう。

また、おもちゃは、電池部分が手でこじ開けられないような作りのものを選びましょう。

なお誤嚥の恐れがあるため、硬いピーナッツなどの乾いた豆類は、5歳以下のお子さんには与えないようにしましょう。

■危険なサイン、緊急性の高いものの誤飲はすぐ救急車で病院へ

しかし、どれほど気をつけていても、思いもよらないときに誤飲は起こり得ます。呼びかけに反応しない、意識がおかしい、顔が青白い、咳き込む、声が出ないまたはかすれるなどの息苦しいサインは窒息などの危険なサインです。すぐ救急車を呼びましょう。

窒息誤飲は、救急車が到着するまでの応急処置がとても大切です。

けいれんや下痢、嘔吐、腹痛などの消化器症状も、毒物誤飲による中毒が疑われるサインですので、救急車でのすみやかな受診が必要です。

緊急性は飲んでしまったものによって異なりますが、特に灯油、ベンジン、除光液、農薬、殺虫剤、害獣駆除剤などの誤飲は、緊急性が高いため、すぐ救急車を呼びましょう。

■吐かせようとするのは危険です!やめましょう

自己判断ですぐ無理に吐かせようとする行為は、飲んだものによってはさらなる被害をもたらす可能性があり、とても危険です。絶対にやめましょう。

■症状がなくても速やかに受診するべきものがあります

ボタン電池、鋭利な異物、磁石、たばこ、化学薬品などは、時間の経過とともに被害が悪化する恐れがあるため、たとえ症状がなくても速やかに受診するようにしましょう。

■受診するとき、飲み込んだものと同じものがあれば持参しましょう

異物や毒物誤飲が疑われて病院を受診する際、飲み込んだもののサンプルがあれば、早期の診断や治療の判断にとても役立ちます。同じものが家庭にあれば、受診の際に持参するようにしましょう。

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(小児科医 西澤 和子)

日本小児科学会:こどもの事故と救急(2022年4月13日アクセス)
消費者庁:食品による子どもの窒息・誤嚥事故に注意!(2022年4月13日アクセス)



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