小児科オンラインジャーナル

2021.08.04

おしゃぶりとの上手な付き合い方~おさえておきたいメリットとデメリット~

おしゃぶりに関して「おしゃぶりをすると赤ちゃんがとても落ち着く」というポジティブなイメージから、「クセになる、歯並びや噛み合わせが悪くなるなど、悪影響が心配」とネガティブな意見まで、様々なご相談が寄せられています。この記事では、おしゃぶりとの上手な付き合い方をご説明したいと思います。

■おしゃぶりの4つのメリット

おしゃぶりを日常的に使用することに関しては、賛否両論ありますが、まずメリットとして次のようなものが挙げられます。

(1)空腹以外の理由で泣いている赤ちゃんを、なだめたり、落ち着かせられる場合がある
(2)入眠時に使用する場合、乳幼児突然死症候群(SIDS)のリスクを軽減する可能性がある
(3)早産児や低出生体重児の哺乳能力の発達に、一時的な使用が役立つ場合がある
(4)病院における検査時の鎮痛目的などの医学的な理由で、おしゃぶりが必要となる場合がある

■おしゃぶりの5つのデメリット

一方、生後早期や長期間の使用には、次のようなデメリットが懸念されています。

(1)母乳育児の確立に悪影響がある可能性がある
(2)歯の発達や、噛み合わせなどに悪影響がある可能性がある
(3)中耳炎になるリスクが増える可能性がある
(4)発語の発達に悪影響がある可能性がある
(5)クセになってやめられなくなる場合がある

■おしゃぶりを安全に使うために注意すべき9つのポイント

これらを踏まえ、おしゃぶりと上手に付き合うために、注意すべき9つのポイントを以下にお示しします。

(1)誤飲防止のため、できるだけパーツが分かれない一体型の構造のものを選ぶ
(2)首ひもなどの付属物や、ベビーカーに取りつけるのは、窒息の危険性があるため避ける
(3)亀裂などがばい菌の温床になったり、外れた部品が誤飲や窒息の原因となりえるため、こまめにチェックする
(4)無理やり口に含ませない
(5)医師の指示による鎮痛目的以外で、甘いものをつけて含ませることは避ける
(6)哺乳瓶などと同様に、定期的に滅菌消毒し、清潔を保つよう心がける
(7)入眠時など、赤ちゃんのお腹が空いていないときのみ使用し、授乳や食事の代わりに与えることは避ける
(8)医師の指示がない限り、生後4~6週間以内の、母乳育児がまだ確立していない時期の使用は避ける
(9)生後6ヶ月頃からは、常に使用することは避け、遅くとも2歳半までには完全にやめられるよう促す

■おしゃぶり以外のあやす方法を積極的に

おしゃぶり以外の赤ちゃんをあやす方法は、どれもお子さんの成長発達にとても良い影響を与えることが知られています。直肌の抱っこや、声かけ、歌に合わせて優しく揺らす、マッサージ、一緒に遊ぶことなどは、どれも発達の面で様々な良い効果をもたらします。そのため、おしゃぶりだけでなく、これらの方法も積極的に選択することをお勧めします。

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(小児科医 西澤和子)



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