小児科オンラインジャーナル

2017.12.28

熱性けいれんのお子さんへの解熱薬とダイアップ使用のコツ

熱性けいれんは10人に1人のお子さんが経験するよくある病気です。

熱性けいれんでお医者さんにかかった時、解熱薬やけいれん予防のための「ダイアップ」を処方されたことのある方も多いのではないでしょうか?今回は、2つの薬の使い方のコツをご紹介します。

(本記事は2021年2月8日に一部表記を修正しました。)

■1. 解熱薬は熱で元気がない状態を少しでも和らげるために

お子さんが高い熱を出していると、少しでも熱を下げてあげたいと思いますよね。「解熱薬を飲んだのに熱が下がらない」と困ったことがある方もいらっしゃると思います。

高い熱が出ているときは解熱薬を使ったとしてもなかなか平熱には戻りません。熱を目安にするのではなく、熱でぐったりとして元気がない状態を少しでも和らげるためと考えて使ってみてください。

■2. 解熱薬を使っても熱性けいれんが起きやすくはなりません

「解熱薬で熱を下げたら、また熱が上がる時にけいれんしてしまうのでは?」そう心配される方もいらっしゃると思います。解熱薬を使ったからといって熱性けいれんを予防する効果は証明されていませんが、解熱薬を使うことで熱性けいれんを起こしやすくするということもないので、必要があると判断した時には使ってあげてくださいね。

■3. ダイアップで熱性けいれんを予防する必要があるのは一部のお子さんだけです

熱性けいれんを起こしても7割の方は一度きりで再発はしません。また、もしくり返したとしてもほとんどの方は特別な予防をする必要はありません。しかし、けいれんが15分以上止まらなかったことのある方や医師が必要だと判断した方に対しては、ダイアップという座薬を処方されることがあります。
ダイアップは熱性けいれんを予防する効果がありますが、デメリットとして、ぼーっとしてしまったりふらつきがみられたりすることがあります。使うかどうかはかかりつけの先生としっかりと相談し、使った時はできるだけお子さんから目を離さないようにしてください。
ダイアップを処方されたら、37.5~38.0度を目安に(投与する目安の体温は人によって異なりますので、主治医に確認してください)まず1回投与し、発熱が続いていれば8時間後に2回目を投与してください。それ以降は発熱が続いていたとしても投与する必要はありません(3回目も投与するように特別に指示されている方はそれに従ってください)。

■4. 両方の座薬を使う時の順番は、まずダイアップ、30分あけて解熱薬

座薬タイプの解熱薬とダイアップの両方を使う時に気をつけなければいけないのは、入れる順番と間隔です。まずダイアップを先に投与し、30分以上あけて解熱薬を投与するようにしてください。これは、先に油成分の多い解熱薬の座薬を入れてしまうと、ダイアップの吸収が悪くなってしまって、効果が十分に出ない可能性があるからです。解熱薬を内服する場合は関係ないので同時に使っても大丈夫です。

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(小児科医 川井未知子)



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