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2017.10.27(金)

3児のママ☆hitomiが気になる「子育てのギモン」
子育て真っ盛りのhitomiが専門家の先生に直撃!

hitomi×連載企画

ゲスト:小児科医 橋本直也先生

第3回 子どもの誤飲、ケガ……家庭で起きるトラブル防止&対処法

3児のママであり、歌手のhitomiさん。今回も前回に引き続き、「子どもの健康」をテーマに小児科医の橋本直也先生にお話を伺います。第3回目の今日は、子どもの誤飲やケガ、火傷など、「家庭で起こりやすいマイナートラブル」について、未然に防ぐ方法や起こった際の対処法を聞いていきます!

hitomiが気になる「子育てのギモン」第3回 子どもの誤飲、ケガ……家庭で起きるトラブル防止&対処法

●小さなトラブルが起きた時は、大きなトラブルを防ぐチャンス

hitomiさん(以下、敬称略) 一番下の息子も11カ月になりますと、家の中をよく動き回るようになったり、何かを拾って口に入れてしまったりと、だいぶ危なっかしくて。先日は上のお兄ちゃんと遊んでいて、私がちょっと目を離した隙に、乾燥剤(シリカゲル)をかじってモグモグしていたんです。その時はすぐ口から出させたので大丈夫だったのですが、毎日掃除をして気を付けているつもりでも、ヒヤッとする場面は多々ありますね。

橋本直也先生(以下、敬称略) 「子どもが誤って飲み込んでしまった!」という誤飲に関しての相談は、私たちが運営する「小児科オンライン」でもよくあります。中でも多いのが、「ビニールで遊んでいてその切れ端を食べちゃった」というものです。もし飲み込んでしまった場合、小さな切れ端程度でしたらそのまま排泄されるので問題ないですが、中には飲み込んでいけない危険なものもあります。小さなお子さんがいらっしゃる親御さんたちにはいつも、「今回は小さいトラブルで大丈夫でしたが、次に大きなトラブルを起こさないようにしましょうね」とお伝えしています。

hitomi 小さなトラブルが起きた時こそ、ある意味、大きなトラブルを防ぐチャンスになりますものね。特に家の中で「これだけは危険!」というモノにはどんな種類のものがあるのでしょうか?

橋本 そうですね。「ボタン電池や乾電池、磁石、タバコ、小さな金属類、大人の薬は、子どもの絶対手の届かないところに置くか、家の中から排除してください」とお伝えしています。特にボタン電池はサイズが小さく、子どもでも飲み込みやすいのですが、もし万が一飲み込んでしまった場合は、内視鏡を入れてつまみ出さないと食道に穴が空いてしまうほど危険なものですので、気を付けていただきたいです。

hitomi そうなんですね!ボタン電池の感触とか、子どもは好きそうですものね。部屋の中にないか、厳しくチェックしたいと思います。先日、一番下の子を夫があやしていた時、たまたま胃腸薬の箱をシャカシャカやりながら渡していて、思わず「ダメダメ~!」と取り上げました。開かないと思っていた箱がふいに開いたりして、中身の薬が出ちゃうこともあるかもしれないなって。あらゆるところに危険って潜んでいるので油断大敵です……。

橋本 ホントそうですよね。特に生後10カ月以降は、家の中の事故が増えると言われておりまして。

hitomi わかる気がします。やっぱりハイハイやつかまり立ちなど、昨日出来なかったことが急に出来るようになったり、行動範囲が広がったりするからでしょうか?

●思いも寄らぬものが危険物に。子ども目線で安全チェック!

橋本 おっしゃる通りです。出来ることが増えてもまだまだおぼつかなかったり、行動の予測がつかないのが危ないところです。自宅での事故で多いのが、転落や誤飲、誤嚥などですが、お風呂での溺水も年間数件、発生していると耳にします。小児科医としては、「あの時こうしておけばよかった」という不慮の事故を減らしたいですし、そのための情報発信をしていくことが私たちの役目かな。と。小さなお子さんがいらっしゃるご家庭には、様々な事故防止のポイントをお話していますが、お風呂に関しては「残し湯はしないこと」「浴槽のカギを閉めること」など対策をお伝えしています。

hitomi 確かにそうですね。上のお兄ちゃんも家の中をちょこまか動き回るので、お風呂は要注意だなと思っていたところでした。先日はソファからダイブして、数針縫うケガをしたんですよ。わんぱくすぎて困ったものです……。

橋本 それは大変でしたね。転落の事故でも、「まさか!」というような所から落ちることもありますから注意が必要です。例えば、自宅の窓が高い所にあるから大丈夫だろうと思っていたら、下にソファがあってそこからよじ登って窓の外に落ちてしまったとか。ベランダも背が届かないと思っていたら、ギリギリまでエアコンの室外機があってそこから登って乗り越えてしまったとか。壁際やベランダには、踏み台になるようなモノは一切置かないようにするのが鉄則です。

hitomi それは意外と盲点かもしれません!家の中でも子どもがよじ登りそうなものはどかしたり、対策をしたりしていますが、親の予想をはるかに超えた行動をする時があるので、気が抜けません。あと、上のお兄ちゃんは夜中にバタンとベッドから落ちたりすることもあるので気をつけないとな、と思っています。

橋本 お子さんが小さいうちは、ベッドの下にマット類を敷くか、ローベッドやお布団にされるといいですね。ベビーベッドも高さがありますので、タッチし始めるようになったら使用を控えたほうがよいかと思います。

hitomi そうですね、わかりました。子どもにとって何が危険なのか、今一度「子ども目線」で、家の中を全部点検してみようと思いました。「大人目線」で見てしまうと、ついつい気づかないこともあって。最近気になっているのが、一番下の息子がまだ歩行が不安定なのもあって、床にゴロンと転んじゃって、頭をぶつけてしまうこともあるんですね。頭を打ってしまった時は心配になりますが、他のお母さんから「ぶつけた後すぐに泣いたら、まず大きな問題はないみたいだよ」と聞いたことがあります。やはりその判断で間違いないでしょうか?

●成長はうれしいけれど、それだけ危険も増える!

橋本 はい。そのお母さんのおっしゃるように、「頭をぶつけてすぐ泣いた」かどうかは、問題の有無の判断材料の一つになっています。お子さんが転倒して頭をぶつけてしまった時に、親御さんにまずお聞きしているのは、「どういう転び方をしたか?」というエピソードです。自分の身長ぐらいの高さから転んだ場合には、まず大きなことにはならないだろうと判断しますし、身長の2倍ぐらいの高さから落ちてぶつけた場合は警戒を強めます。
 さらに、「ぶつけた後、すぐ泣いたかどうか?」もお聞きして、「泣いた」場合は医師のほうもひとまず安心し、「泣かない」場合は、意識はあるか、手や足は動くか(麻痺が出ていないか)、グッタリして嘔吐をしていないか……といったことを確認していきます。

hitomi それは脳に出血など、何らかのダメージが出ていないかを確認されているということでしょうか?

橋本 そうです。いつも出来ていることが出来なくなっている、というのもポイントで脳が損傷を受けている可能性があります。もし何か症状が出るとしたら、頭をぶつけてから「4時間以内」が一つの目安になりますので、その時間帯は目を離さないで見てあげてくださいね、とお伝えしています。その時間を過ぎても何事もなく、ケロッとして遊んでいたら、まず大丈夫だろうと判断します。

hitomi そうですか。大事に至るか、至らないかを判断する基準がよくわかりました。一番下の息子は、毎日よく転ぶので床に柔らかいマットを敷いて対処しているんですが、頭は何かあったら一番怖い箇所ですので、より一層気をつけたいと思いました。
 実は、火傷もヒヤヒヤする出来事がありまして。一番下の子を抱っこしながら、ラーメンを食べていたら、いきなり手を伸ばしてラーメンのどんぶりに手を入れようとしたんです。「いつの間に、こんなに手が伸びるようになったの?」とビックリしましたが、大人の熱々の食べ物も危ないなって。子どもの出来ることが急に増えてきて驚く反面、「危険も増えたぞ!」と改めて痛感しましたね。

橋本 子どもの成長はうれしいことなんですけど、その分心配な部分も増えますよね。もし熱いものを触ってしまって、皮膚が少々赤くなっているようでしたら水で冷やしてあげれば大丈夫かと思います。例えば、「熱湯が洋服の上からかかってしまった」という場合には、服を着たままでいいので流水をかけてあげてください。服を脱がせる間に状態が悪化してしまう可能性がありますので。水膨れができているようでしたら、比較的重い火傷になりますので、病院で処置をされるといいですね。

 それから小さなお子さんがいらっしゃるご家庭には、「つかまり立ちが始まったら、テーブルクロスは外してください」とお伝えしています。机は高いから手が届かないだろうと思っていたら、テーブルクロスの端を引っ張ってしまって、食卓の上の熱い食べ物や飲み物をかぶってしまう危険性もなくはありません。

hitomi うわぁ、それは危ないですね。テーブルクロス、気を付けます。今回、先生のお話を伺って、息子たち2人が年齢的にも今が一番危ない時期だとますます危機意識が高まりましたし、しっかり対策をしてトラブルを防ぎたいと思いました。橋本先生、小児科医の立場から日常で役立つ様々なアドバイスをいただき、本当にありがとうございました!

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